小学生の頃、オオクワガタは図鑑だけで見ることのできるあこがれの存在でした。 いつかは採りたい、飼育したいなんて思っていましたが、採集できるのはヒラタクワガタやコクワガタどまり。 しかし大人になり、クワガタショップでオオクワガタのペアを手に入れることができたのでした。
手に入れたオオクワガタは養殖のものでした。
サイズが80mmオーバーだとか、天然山梨産があれこれとという話はどうでもよく、たくましいオオクワガタの姿を眺めているだけで満足でした。 やがて菌糸ボトルなるもので繁殖ができるということを知り熱中しました。
幼虫をクヌギから割り出す作業に熱中し、我を忘れました。 まずは小さいプリンカップ入りの菌糸を購入し、豆粒のようなオオクワガタの幼虫をもぐりこませます。 しばらくすると、白かった菌糸カップが幼虫に食べ進まれて、土色になります。 そうなると大きい菌糸ボトルへと幼虫を引越しさせるのでした。 はじめは豆粒大だった幼虫も、この頃になるとずいぶん立派に成長しているものです。
そして時がたち、菌糸ボトルを2本ぐらい交換した頃、幼虫は蛹になるための準備として自分の周囲の土をまるで左官職人のようにキレイに固めはじめます。 その室内で幼虫の体は若干しぼんだように見受けられ、体か硬直していいきます。
傍らにある昆虫図鑑を開いてみると「蛹は動かしてはいけない。 安静にしておかねばならない」というような事が記されてありますが、そうはいっても、初めて目にするオオクワガタの蛹を、くすんだ菌糸ボトル越しに眺めるだけではつまらないではありませんか。 ということで、細心の注意を払いながら、オオクワガタの蛹を掘り起こしてみました。
丁寧に作られた蛹室を少しずつ割ると中からサナギが見えました。 手違いで少し菌糸ボトルがゆれたりすると、すごい勢いでサナギの下半身だけ動きます。「おぉーっ」息子と二人で興奮しました。
気が済むまで眺めた後、人工的に蛹室を作り、そこへサナギを横たえました。 羽化をおとなしく待つことにします。 だんだんとサナギが黒ずんできました。 なんだか羽化が近いような気がします。
しばらくの間は、いつ羽化するのか、気が気でない日々が続きました。 そしてついに! 羽化する決定的瞬間を観察することができたのです。 白いくて、くの字に曲がった首がなんだか息苦しそうです。 羽が伸びてきました。 ガンバレオオクワ!
そして数時間が経ち、オオクワガタの羽化は成功しました。
羽化したてのオオクワガタは赤っぽくて、あまり動きません。 エサもしばらくは食べないそうなので、じっと見守ることにします。 いやしかし、ありきたりな言葉ですが、生命の神秘をかいま見ました。
一匹羽化に成功すると、菌糸ボトル飼育が面白くなり、それ以降も細々と飼育を続けているわけですが、少し目標をたててみます。 「いっちょう、ドデカいオオクワガタを育て上げようではないですか!」 とは考えなかったわけです。 少し変わったことをしてみたかったので、「すごく小さいオオクワガタを飼育してみよう!」という目標をたてました。
ちょうどこの頃割り出した幼虫の中から無作為に一匹を抽出し、菌糸なしの昆虫マットのみでの飼育に乗り出しました。 選ばれた幼虫からすると迷惑極まりないかとは思いますが、ガマンしていただきました。
そうして無事羽化したオオクワガタは、メスでした。 タバコの横に並べえみると、その小ささがよくおわかりになるとは思いますが、とにかく小さいオオクワガタの誕生です。
とまあこのようにオオクワガタとの付き合いを続けてきたわけです。 羽化させた成虫はペアで近所の子供に配ったりしました。 しかし昨年、不注意により、たった2ペア残る我が家のオオクワガタを死なせてしまいました。 残念極まりないのですが、もう一度オオクワガタを手に入れ、大事に育ててあげたいと考えております。
※数年前にはクワガタショップというものがいたるところに乱立していたわけですが、現在は一軒も残っていません。 やっぱり商売としては難しいのでしょうか、残念です。
2009-09-05
オオクワガタおすでかい❗️❗️
でもメスが〜
次、
頑張りましょうね
生意気なこと言ってすみませんm(._.)m
『 川端 まりお』 さんからのコメント— 2013 年 10 月 25 日 @ 8:30 PM